西郷隆盛の名言・格言集|その意味は?エピソードとともに解説!

西郷隆盛の名言・格言集|その意味は?エピソードとともに解説!

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西郷隆盛:1827(文政10)~1877(明治10)は、幕末から明治初期にかけて様々な活躍をした薩摩出身の武士です。大久保利通、木戸孝允とならんで「維新の三傑」とも称されている人物です。
薩長同盟を締結したり、江戸城無血開城を成功させ倒幕したり、明治政府の基盤を築き上げた西郷隆盛は、数多くの名言を残しました。この記事では、西郷の名言や格言を、意味やエピソードと共にご紹介していきます。

目次

西郷隆盛の名言1|敬天愛人

敬天愛人
意味:
天を敬って人を愛しなさい
*ここでいう天とは、真理、神、宇宙などを指します。

この言葉は、西郷隆盛の座右の銘です。

西郷隆盛はその生涯において2度の島流しにあっています。それは期間にして約5年間にも及びます。
島流しにあった西郷隆盛は、自分の人生を振り返りながら思慮深く志操堅固な人格を形成していくのです。そして、その中で西郷は死生観についても考え始めます。

多くの人間にとって死ぬことは怖いことでしょう。しかし、西郷隆盛は自分の敬愛する人間の死をたくさん目の当たりにしてきましたから、死ぬことは敬愛する人たちに再会できる喜びを感じることのできるものだったのかもしれません。そのため、西郷隆盛は死ぬこと自体は恐れていなかったのですが、次第に考えが変わってきました。

「自分にやり残した使命があるから、天に命を助けられた。自分の使命が終われば、天は自分の命を自然と奪い去るだろう。天が自分を生かしてくれるうちは、自分にはまだやらねばならない使命がある」

そして、上記の考えに元から持ち合わせていた他人に対して愛情深い性格が合わさったことにより、「敬天愛人」という言葉に繋がっていったのではないかと考えられています。

西郷隆盛の名言2|命もいらず、名もいらず、官位も金も・・・

命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は仕末に困るものなり。この仕末に困る人ならでは艱難(かんなん)を共にして国家の大業は成し得られぬなり

現代訳:
命も名誉も権力もお金もいらないという人ほど、権力側から見て厄介なものはいない。そのような人物でなければ、国政といった大きな仕事は成し遂げられないだろう

この西郷隆盛の名言は、「私欲がない人であれば、何にも動かされずに、国家のため、人のためという自分の信念によって行動することができるだろう」と言っているのです。

これは西郷隆盛が、江戸城無血開城に尽力し、「幕末の三舟」とも呼ばれた山岡鉄舟やまおかてっしゅうを評した言葉と言われています。西郷隆盛自身も私欲があまりなく、純粋に他人のために尽くすことのできる人物であったので、このような名言が生まれてのでしょう。

西郷隆盛の名言3|自分を愛することは、最もよくないことである・・・

自分を愛することは、最もよくないことである。修行ができないのも、ことが成就できないのも、過ちを改めることができないのも、自分の功績を誇って驕り高ぶるのも、みな自分を愛することから生ずることであり、決して自分を甘やかす心を持ってはならない

意味:
自分さえ良ければ他人がどうなろうといいと考えることは、人として最もよくないことであるとしています。

西郷隆盛は、「人は一人では生きて行けず、周りの人たちの助けがあってこそ生きていける」考えていたのでしょう。

この言葉を言うことによって、ついつい自分を愛しすぎて(甘やかして)しまうのを戒めていたのかもしれません。そのため、西郷隆盛は常に謙虚な心を忘れなかったのでしょう。

西郷隆盛の名言4|人を言いくるめて、陰でこそこそ事を企てる者は・・・

人を言いくるめて、陰でこそこそ事を企てる者は、たとえそれがうまくいったとしても、物事を見抜く力のある者から見れば、醜いことこの上もない。人に提言するときは、公平かつ誠実でなければならない。公平でなければ、すぐれた人の心をつかむことはできないものだ

西郷隆盛は誠意に満ちた「至誠」の人でした。
半端な気持ちで謀を仕掛けようものなら腹の底や人間の小ささをたちまち見抜くことができました。この言葉は、西郷隆盛自身も気をつけていた言葉なのかもしれません。この西郷隆盛の至誠を感じ取った勝海舟は、西郷隆盛のことを次のように評しています。

「西郷に及ぶことの出来ないのは、その大担識と大誠意とにあるのだ。おれの一言を信じて、たった一人で、江戸城に乗り込む。おれだって事に処して、多少の権謀を用ゐないこともないが、たゞこの西郷の至誠は、おれをして相欺くに忍びざらしめた」

勝海舟ほど優れた人物であっても、西郷隆盛の至誠と人間の大きさには勝てないと言っていたのです。勝海舟は西郷隆盛の人間の大きさに押され、引き込まれ、そして惚れ込んでいました。

西郷隆盛の名言5|過ちを改めるには、自分が間違いを犯したと自覚すれば、それでよい・・・

過ちを改めるには、自分が間違いを犯したと自覚すれば、それでよい。そのことをすっぱり思いすてて、ただちに一歩を踏み出すことが大事である。過ちを犯したことを悔やんで、あれこれと取りつくろおうと心配するのは、たとえば茶碗を割って、そのかけらを集めて合わせてみるようなもので、何の役にも立たぬことである

この西郷隆盛の名言は、間違いを改めるには、間違えてしまったと自覚するだけで良いと言っています。
くよくよと悩む必要はなく、その間違いについていつまでも悩むことは、割った茶碗の欠片を集めて元に戻そうとするくらい全く意味のないことだとしているのです。

欠片を集めてあれこれと悔いるよりも、どうして茶碗が割れてしまったのか?、そして今後茶碗を割らないためにはどうしたらよいのか?などを考えることが、現状から一歩踏み出すことに役立つと西郷隆盛は考えていたのでしょう。

西郷隆盛の名言6|物事に取り組む際、自分の思慮の浅さを心配することはない・・・

物事に取り組む際、自分の思慮の浅さを心配することはない。およそ思慮というものは、黙って座り、静かに思いをめぐらしているときにすべきことである。そのようにすれば、有事のときには、十のうち八、九は実行されるものだ。事件に遭遇して、はじめて考えてみても、それは寝ているときに夢の中で奇策やすばらしい思いつきを得たとしても、朝起きたときには、役に立たない妄想のたぐいが多いのと同じである

この西郷隆盛の名言は、物事を取り組む際に大事なことを教えてくれています。
何よりも大事なことは、可能なときに思慮をはかり、方向性とやるべきことをイメージしておく事前準備なのです。前もって事前準備をしておけば、何かが起きたときに大概のものは遂行されます。

「行動を起こしてみて、多少の失敗などをして恥ずかしい思いをすることもあるかもしれませんが、それは一時的なものです。事前準備でしっかりと進むべき道標を決め、それに従って進めば自ずと成功への道が開けてきます。思慮の浅さを心配して行動しないことのほうがもったいない」と西郷隆盛は言っていたのです。

西郷隆盛の名言7|人の意表をつくようなことをして、一時的にいい気分に浸るのは・・・

人の意表をつくようなことをして、一時的にいい気分に浸るのは未熟者のすることで、戒めなければならないことだ

西郷隆盛は至誠の人だったので、人の意表をついていい気分に浸るという行為を許せなかったのでしょう。また、自分への戒めとしてもこの言葉を言っていたのかもしれません。

西郷隆盛の名言8|人が踏み行うべき道は、この天地のおのずからなる道理であるから・・・

人が踏み行うべき道は、この天地のおのずからなる道理であるから、学問の道は敬天愛人を目的とし、自分の修養には、つねに己に克つことを心がけねばならない。己に克つための極意は、論語にある「意なし、必なし、固なし、我なし」ということだ

西郷隆盛の座右の銘は「敬天愛人」でした。尊敬する人物の死や島流しを経て、西郷は「自分の命はまだやるべきことがあるから、天によって生かされている」と考えるようになります。
そこには私欲はあってはなりません。そのため、「常に自分の意志の力で衝動や欲望を制御できるように努力しなくてはならない」と西郷隆盛は言っているのです。

実際に西郷隆盛は私欲のない人で、普通であれば高官になると豪奢な生活を送るようになるのですが、西郷隆盛は質素な生活を続けていました。さらに、明治政府の高官の堕落に対しても厳しい態度をとり、激しく糾弾するということもあったそうです。

ちなみに、自分の欲望に打ち勝つための極意は、「わがままをしない」「無理押しをしない」「固執しない」「我を通さない」ことです。

西郷隆盛の名言9|自分に克つには、あらゆる事柄を前にして、はじめて自分に克とうとしても・・・

自分に克つには、あらゆる事柄を前にして、はじめて自分に克とうとしても、そうやすやすとはできないものだ。ふだんからその心がけを持って、自分に克てるようにしておかなければならない

西郷隆盛の名言8にも通じるものがあるのですが、自分の欲望などを制御することは簡単にできるものではありません。いざというときに初めてやろうとしてもできるわけがないのです。普段からその心がけを持ち、意識し続けることが大事なのだと西郷隆盛は言っているのです。

西郷隆盛の名言10|何度も何度もつらく苦しい経験をしてこそ、人の志は初めて堅くなるのだ・・・

何度も何度もつらく苦しい経験をしてこそ、人の志は初めて堅くなるのだ。真の男は玉となって砕けることを本懐とし、志を曲げて瓦となって生き長らえることを恥とせよ。我が家の遺訓。それは子孫のために良い田を買わない、すなわち財産を残さないということだ

この西郷隆盛の名言からは、「志は何を犠牲にしても成し遂げるべきものである」という、西郷隆盛の強い意志を感じ取ることが出来ます。実際に西郷隆盛は、生涯国のため、他人のためにその命をかけて奔走していました。

この西郷隆盛の名言も、「子孫を堕落させないために財産を残すな」と言っているわけではなく、「志を果たすためなら、すべてのものを犠牲にせよ」と言っているのです。つまり、志を果たそうとするのならば、子孫に残すようなものはないはずだということですね。

西郷隆盛の名言11|上に立つ者が下の者に対して自分の利益を争い求め、正しい道を忘れるとき・・・

上に立つ者が下の者に対して自分の利益を争い求め、正しい道を忘れるとき、下の者もみなこれにならい、人の心は財欲にはしり、日に日に卑しく、節義廉恥の志を失い、親子兄弟の間ですら財産を争い互いに敵視するようになるのだ。このようになったら何をもって国を維持することができようか

この西郷隆盛の名言は、上に立つ者の心構えを教えてくれています。
上に立つ者が利益を争い求めて、正しい道を忘れてしまうと、下の者もそれに習うようになります。すると、皆同じように心は財欲にはしり、卑しくケチな心が日に日に増していき、道義を守り恥を知る心を失って、最終的には親子兄弟の間であっても敵視するようになってしまうのです。

こうなってしまったら国を維持することなどできるはずがありません。そうならないように、西郷隆盛はこの名言を残したのでしょう。

西郷隆盛の名言12|徳に勤むる者は、これを求めずして、財自から生ず。

徳に勤むる者は、これを求めずして、財自から生ず

この西郷隆盛の名言は、財産を築くための秘訣を述べた名言です。西郷隆盛は、財を築くために重要なものは「徳」であると言っています。徳さえ積んでいけば、なにも求めなくても財産は自然と生まれてくると言っているのです。私欲がなく、国や他人のために生涯を生き抜いた西郷隆盛ならではの言葉ですね。

西郷隆盛の名言13|普段から踏み行うべき道の実践を心がけていない人は、大事に直面すると狼狽し・・・

普段から踏み行うべき道の実践を心がけていない人は、大事に直面すると狼狽し、正しく対処できないものだ

西郷隆盛の名言8にもあるように、「踏み行うべき道の実践というものは普段から心がけなくてはならない」と西郷隆盛は言っています。実はこの名言には続きがあり、そこで西郷隆盛は例を挙げています。

「たとえば、近所で火事が発生したとき、普段から心構えのできている者は動揺することなく、てきぱきとこれに対処することができる。しかし、普段から心構えのできていない者は、ただ狼狽して、うまく処理することなどできない」

確かに火事が起きてしまったときは、ついつい慌ててしまいがちですよね。しかし、普段からそれの対処のイメージをしておけば、狼狽えず対処することができるのです。また、西郷隆盛はこの名言に合わせて以下のようなことも言っています。

「私は先年の戦い(戊辰戦争)の出陣の日、兵士に向かって自軍の備えが十分であるかどうか、ただ味方の目で見るのではなく、敵の心になって一つ突いて見よ、それこそ第一の備えであると指示したことがある」

このことからも、西郷隆盛がいかに用心深く物事に取り組んでいたのかが伺えますね。

西郷隆盛の名言14|小人は己を利せんと欲し、君子は民を利せんと欲す。

小人は己を利せんと欲し、君子は民を利せんと欲す

この西郷隆盛の名言も、上に立つものの心構えを述べています。
「独裁者は自分の私利私欲ばかりを求めようとするが、人格者は大勢の民の繁栄と幸福を心の底から願うものなのである」
と2つの違いを述べた上で、以下のように続けます。

「己を利する者は私、民を利する者は公なり。公なる者は栄え、私なる者は亡ぶ」

つまり、上に立つのであれば、大勢の民の繁栄を考えるべきで、私欲は捨てないといずれ亡ぶことになると言っているのです。これも、国のため他人のために尽力していた西郷隆盛らしい名言と言えるでしょう。

西郷隆盛の名言15|正論では革命をおこせない。革命をおこすものは僻論である。

正論では革命をおこせない。革命をおこすものは僻論である

僻論へきろんというのは、簡単に言えば間違った意見という意味です。普通、僻論を言ったら「何を言っているんだ」と一蹴されてしまいがちです。しかし、西郷隆盛はそれこそが革命を起こすのに大事なものだと言っているのです。

正論を正論であると疑わないでいたら、革命を起こそうという気すら起きないでしょう。「正論が本当に正論なのかと疑って、それに異を唱えることこそが革命への道に繋がる」と西郷隆盛は考えていたのかもしれません。

まとめ:西郷隆盛の名言には、人としてどうあるべきか?常に人のためを思って行動してきたその生き様が込められていた

西郷隆盛の名言には、人としてどうあるべきかということが問われていたり、人として行ってはいけないことを戒めたりしていました。そこには、西郷隆盛の常に人のためを思って行動してきた生き様がよく表されています。
今回の内容をまとめると、

  • 西郷の座右の銘は「敬天愛人」
  • 西郷の名言には、西郷の至誠や他人への愛情がよく現れている
  • 上に立つ者(国政などを担う者)の心構えなども名言として残している
  • 人としてどうあるべきかなど、現代を生きる私達にもヒントとなるものがたくさんある

西郷隆盛の名言は、難しいことでも、わかりやすい例を挙げてくれるので簡単に理解することができます。こういうところでも、西郷隆盛の他人に対する配慮のようなものを感じることができますね。

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