千利休の名言20選!利休が遺した名言・格言、四字熟語を、逸話と共に解説

千利休の名言20選!利休が遺した名言・格言、四字熟語を、逸話と共に解説

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茶聖と呼ばれ、現代にも続く茶道を確立した千利休。織田信長、豊臣秀吉にも仕え、戦国の世においてお茶の文化を確立させた人物です。
千利休の言葉は、茶道だけでなく、現代の生活にも十分響く言葉がたくさんあります。
今回はそんな千利休の遺した名言・格言、利休の名言からできた四字熟語を、逸話と共に解説していきます。

目次

千利休の侘茶の心がわかる名言

千利休は、侘茶を確立し茶聖とも呼ばれた人物です。千利休が残した数々の名言は、利休が確立した侘茶の心を現す名言が多いです。

千利休の名言1:利休七則

千利休は、侘茶の精神を一つの名言としています。それが利休七則です。

  1. 茶は服の良きように点て
  2. 炭は湯の沸くように置き 
  3. 夏は涼しく冬は暖かに
  4. 花は野にあるように
  5. 刻限は早めに
  6. 降らずとも雨の用意
  7. 相客に心せよ

・「茶は服の良きように点て」
訳:「お茶は飲む人にとって飲みやすいようにいれなさい」
服は飲むという意味です。自分の理想のお茶を提供するのではなく、相手が最も飲みやすいものを提供しなさい、つまり相手のことを考えなさいということです。

・「炭は湯の沸くように置き」
訳:「炭はお湯がちゃんと沸くように置きなさい」
当時は、お湯を沸かすのにも炭を火にかけて沸かしていました。この炭にしっかり火をつけることが、お湯を沸かすのに大切な作業でした。いわば下準備ですね。つまり準備をしっかり怠らずにしなさいということです。

・「花は野にあるように生け」
訳:「花は野に咲いている状態を感じ取れるように生けなさい」
茶室には、床の間に花を飾ってあります。その花の飾り方は、自然をただ切り取って生けるのではなく、花が咲いていた状態をイメージできるように生けなさい。つまり余計なものは排除して、本質をしっかり感じれるように生けなさいという意味です。
何事もただ飾ったのと、本質の魅力が伝わるように考えて飾ったのでは、表現の仕方が全く変わりますよね。

・「夏は涼しく冬は暖かに」
訳:夏は涼を感じさせるように、冬は暖かく感じるように
今と違い、当時は空調などはありません。しかし、日本には四季がありますから、夏は暑く冬は寒いのです。相手の方が夏は涼しさを感じるように打ち水をしたり、冬は暖かく感じるように温かいお菓子を出したりと、相手が心地よく感じるように心配りをしなさいということです。

・「刻限は早めに」
訳:時間は早めに余裕を持って。
単に時間に余裕を持って行動するということではなく、時間に対して意識をしてゆとりを持ち、心に余裕を持ちなさいという意味です。
時間的に余裕を持って行動すると、心にも余裕ができますよね。逆に時間ギリギリだと焦る気持ちも出て、余裕はなくなってしまいますね。

・「降らずとも雨の用意」
訳:雨が降らなくても雨に備えておく
いつ何が起こっても良いように、万全の準備をしておくことという意味です。
経営の神様と言われた、松下幸之助さんも同じような言葉を残しています。何事も、様々な状況を考えて予想し、万全の準備をしておくことは大切です。

・「相客に心せよ」
訳:同席したお客様にも心配りをしなさい
同じ場所に居るお客様にも、思いやりを持ち心配りをしなさいという意味です。自分だけが楽しむものではない、その場に居合わせる全ての人が心地よくなるように嗜むことが大切だと教えてくれます。
「茶室では身分に関係なく、皆平等」と、刀を持って入れないように入り口を狭くしたりと、身分に関係なく皆が等しく楽しめる侘茶を追求した、利休らしい名言です。

利休七則は、一言でいうと「同じ場にいる誰しもが心地よく楽しめるように、余裕を持って万全の準備をしておきなさい」となるでしょうか。この利休七則は現代の侘茶の世界でも、非常に大切にされている精神です。

千利休の名言2:釜一つあれば茶湯はなるものを数の道具を持つは愚かな

訳:茶の湯には最低限の道具でよい、釜一つあればなりたつ。それなのに多くの道具を持つのは愚か者だ。

余計なものを嫌い、質素なものを美しいとした、千利休らしい名言です。茶釜だけではお茶は入れれませんが、無駄なものは極限まで排除しなさい、「本質を見なさい」ということを伝えてくれています。

千利休の名言3:茶の湯とはただ湯をわかし茶を立ててのむばかりなることと知るべし

訳:茶の湯というのは、ただお湯を沸かし、お茶をたてて飲むだけだ。それを理解するべきだ。

言葉通りにとると、「お茶というのはシンプルなものだ。ただお湯を沸かし茶を立て、飲むだけだ。」となりますが、ここにも千利休の美学が詰め込まれていると感じますね。茶器がどうだ、お茶の種類がどうだ、という前に、お茶を飲むということを楽しみなさい。
必要最低限の手順で、最適なものを提供する、まさに無駄を嫌った千利休らしい名言です。

千利休の名言4:茶はさびて心はあつくもてなせよ、道具はいつも有合にせよ

訳:趣深くお茶をいれ、手厚くもてなせば道具はそこにあるものでよい。

「さびて」というのは、趣がでて・老熟するなどの意味があります。この名言では、趣深く心をこめてお茶を入れ、手厚くもてなすことが大事だ。という心の方が大事だということを伝えています。
御茶湯御政道おんちゃのゆごせいどうに象徴されるように、茶器の価値が上がり、由緒ある茶器を手に入れることに必死になっている戦国大名が増えていた中、「茶器は普通で良い、それよりも心の方が大事だ!」と、おもてなしの心を説いた千利休らしい名言です。

千利休の名言5:よそにては茶を汲みて後茶杓ちゃしゃくにて、茶碗のふちを心して打て

訳:よそで茶をいれるとき、茶杓にて茶を汲むときに、茶碗のふちについた粉を、丁寧に落としなさい。

茶道では、茶杓で茶を汲んで茶碗にうつし、その茶碗のふちについたお茶の粉を落とすという手順があります。茶碗についた粉は、全てを落とそうと力をいれても落ちるものではなく、逆に茶碗をいためてしまうこともあります。特によそで他人の茶器を利用している場合は、いつも以上に気を付ける必要があります。
茶器を大事にする、他人の道具の場合は自分の道具よりも特に気をつけて!という、千利休らしい美学の詰まった名言です。

千利休の名言6:何にても道具扱ふたびごとに、取る手は軽く置く手重かれ

訳:いかなるときも道具を扱うときは、軽やかに持ち、丁寧に置きなさい。

道具を大切にしていた千利休らしい名言です。
道具を扱うということも非常に大切ですが、とるときはすっと軽くとり、置くときは慎重に丁寧に置きなさいと、所作についてもふれています。丁寧な作法は、優雅さと敬意が感じられますね。
飲食店でも、お水のグラスをドンっ!と置かれるよりは、丁寧にスッと置かれる方が、気持ちが良いものです。そのような細かいところまで気を使いなさいという、侘茶・おもてなしの精神が現されてもいます。

千利休の名言7:稽古とは一より習ひ十を知り十よりへるもとのその一

訳:稽古は基礎的なことから始め一通り習った後、また基礎に戻ることが大切だ。

何事も、基礎的なことから練習をし、一通りできるようになったとき、また基礎に戻ることでより深く理解でき、身についていくものです。初めは、「なんでこんなこと?』っと思っていたことでも、一通りできるようになってからまた基礎に立ち返ると、その意味が理解できることってありますよね?
茶道にかかわらず、何かを身につけていこうとする際の心構えを伝えてくれています。

千利休の人柄がわかる名言

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千利休は、茶聖として穏やかなイメージが強い方も多いと思いますが、物怖じせずどんな相手に対してもしっかりと自分の意見を主張するといった一面がありました。あの織田信長や豊臣秀吉に対しても、意見していたという逸話は数多くあります。
ここでは、千利休の人柄が読み取れる名言を解説していきます。

千利休の名言8:頭を下げて守れるものもあれば、頭を下げる故に守れないものもある

訳:頭を下げて守れるものもあるが、頭を下げるからこそ守れないものもある

そのままの意味で解釈することもできますが、こちらの名言に関しては意見が分かれるところです。
頭を下げるというプライド、頭を下げないというプライド。必ずしもどちらが良いという話ではありません。
千利休は、最後は豊臣秀吉に切腹させられています。秀吉は、千利休を切腹させたかったのではない、実は秀吉が天下を治めている(=秀吉が一番偉いのだ)ということを皆に理解してもらうために、利休に頭を下げて欲しかったのだという説があります。
頭を下げるという行為自体は簡単ですが、自分自身が信じるものをねじ曲げることはできない。っという千利休の生き様を現している気がしてきます。

千利休の名言9:恥を捨て人にもの問習うべし、これぞ上手の基なりける

訳:人に習うときは恥を捨て、教えをこうべきだ。それが上達するために大切だ。

何かを学びたいときは、プライドを捨てて教えをこうことが上達への近道です。恥ずかしいなどといって、知らないこと・わからないことを聞けず、そのままにしておくよりも、恥を忍んで教えてもらうことで、上達していくことが多々あります。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」ということわざと同じことを教えてくれています。

千利休の名言10:なまるとは手つゞき早くまたおそく所々のそろはむをいふ

訳:なまるとうのは、手つきが早かったり遅かったり、また所作が不揃いで美しくないことをいう。

読んで字の如くの意味ですが、動作は一連の流れが調和してこそ美しいものです。早すぎたり遅すぎたり、またバラバラな動作では、美しくもありませんし、うまくはいきにくいものです。
千利休が追求していた侘茶では、無駄な動作を省き、相手のことを思いやるおもてなしを非常に大切にしています。茶を立てる動作も美しく、相手にとっても心地よい、そんな「当たり前のようでなかなかできないでことを、当たり前にできるようにしていきなさい」ということを教えてくれる名言です。
当たり前に所作をこなせるようになるのって、思っている以上に難しいですよね。

千利休の名言11:心の師とはなれ、心を師とせざれ

訳:自分の心(感情)と離れ、自分の心を師として自ら律しなさい

「自分のことは自分で律するべきで、自分の心(感情)のままに流されてはいけない」っという意味です。
侘茶の師匠として、数々の戦国大名たちや文化人に茶を教えていた千利休。そんな師匠が感情の赴くままに行動していては、信頼も無くしますよね。それは、現代に生きる自分たちにも共通します。感情のままに行動するのではなく、自分自身を自分で律して行動していくことで、成果を出せたり人からの信頼も獲れるものです。人間は自分に優しく、感情に流されやすい一面がありますから。
短い言葉の中にも、深い意味が込められている千利休らしい名言ですね。

千利休の名言12:その道に入らむと思ふ心こそ、我が身ながらの師匠なりけれ

訳:その道に入ろうと思う心こそ、自分自身の指針(師匠)とするべきものである

どんなことでも、始めてみようと思う心が大切、その志を忘れずに、多くのことを学んでいくことで成長できるという意味です。何かを始めるときは、志を立てますが、時が経つにつれついついその初心を忘れてしまいがちです。
自らが立てた初心を忘れず、それを師匠として学び成長していくことの大切さを教えてくれています。

千利休の名言13:上手にはすきと器用と功績むと、この三つそろふ人ぞ能くしる

訳:上手にというのは、「すき(数奇)」と「器用」さと「功を積む」この三つが必要である

「数奇」=本質を見抜く力・教養
「器用」=道具や人の扱いに長けていること
「功を積む」=努力を続ける
上手というのは、単に道具を扱うのが上手い、作法がスムーズだ、などといった一部が長けているだけではなく、教養・道具などの扱い、そして何より努力を続けられること、が大切だということを教えてくれています。現代にも通ずるものがありますね。

千利休の名言14:何にても置き付けかへる手離れは、恋しき人にわかるゝとしれ

訳:道具を置くときは、恋しい人と別れる時のような余情をもって大切に置きなさい。

これは、道具を大切にしなさいという意味もありますが、一期一会、その瞬間瞬間を大切にしなさいという意味も含まれています。道具を大切に扱う心は、その作法を通して客人にも伝わるものです。恋しい人のように道具を扱うことで、その心は相手を大切にしているということが伝わる。
千利休の侘茶の精神の基本が伝わってくる、千利休らしい名言ですね。

千利休の名言15:家は漏らぬほど、食事は飢えぬほどにて足りることなり

訳:家は雨漏りがしない程度の家、食事は飢えない程度の量でたりるものだ

豪華な家でなくてもよい、食事も自分が飢えない程度の量で良い、シンプルなものを好んだと言われている、千利休らしい名言です。
このバランス感覚が、利休の性格をよく現しています。豪華絢爛なものを好み、千利休に黄金の茶室を設計させた秀吉とは、対局にあるような気がします。この精神があったから、利休と秀吉は最終的に決別してしまったのかもしれませんね。

千利休の名言16:人の行く 裏に道あり 花の山、いずれを行くも 散らぬ間に行け

訳:みんなが行く道にも裏に道がある。花を楽しむには散ってしまう前にいきなさい。

「人と同じことをしていてもいけない」という意味で捉え、逆張りしなさいと理解する人も多いようですが、「人がやっていることでも、他にもやり方がある、それを知ったうえで自分自身で道を定め、その流れが止まってしまう前に行動を起こしなさい」という意味で捉えると、非常に奥深いものになります。
皆がこうだから、と単純に自分の行動を決めるのではなく、他にもやり方があるのではないか?と疑問を持ち、自分が正しいと思う行動を、なるだけ早めにしなさいと言ってくれている気がします。
解釈の仕方によって、様々な意味になる、なんとも深い言葉ですね。

利休の名言からできた四字熟語

千利休の名言は、皆が知っている四字熟語の語源となったものもあります。何気なく使ってきた言葉が、実は千利休の名言がもとになっているなんて意外ですよね。ここでは、利休の名言から作られた四字熟語を紹介します。

千利休の名言17:一期一会

「一生に一度しかない、今この時の出会いを大切にしようとする「一期一会いちごいちえ」の精神が大切なのではないでしょうか?」
訳:今というのは、一生に一度しかない。それを大事にしていく精神が大切。

まさに、読んで字の如くです。千利休は、その瞬間瞬間を非常に大切にしていました。人との出会い、その時の空間を大切にすることが大切で、その一瞬を大切にしていくからこそ、見えるものも沢山ありますよね。

千利休の名言18:守破離

規矩きく作法守りつくして破るとも離るゝとても本を忘るな」

訳:きちんと作法を守り、それを破ったりそこから離れたりしたとしても、基本は忘れてはいけない。

何事も、まずは基本を忠実に守り、基礎を身に着ける。この基礎がしっかりできていないと、応用はうまくいきません。
=基礎をしっかり守る
=基礎を応用して独自の発想を創る
=自分なりの流儀を確立させる
自分なりの流儀を確立しても、基礎は忘れてはいけない、「初心忘るべからず」と言ったところでしょうか?

千利休の名言19:和敬清寂

訳:誰とでも仲良くし、相手を敬い、清らかに、何事にも動じない
=互いに心を開き親しくする
=相手を尊敬し、敬う
=見た目・心も清らかに
=いつも落ち着いて

和敬清寂わけいせいじゃくは、お茶の心を現した言葉として、現代の茶道千家でも大切にされている言葉です。利休の四規といわれています。
相手を思い、敬い、いつも清らかに、何事にも動じずに、これは茶道でだけではなく、何をするときでも大切にしたいことですね。
千利休の人生を象徴するような名言ではないでしょうか?

千利休の最後の名言(辞世の句)

千利休は、豊臣秀吉から切腹を命じられ、自ら命を断ちその生涯に幕を下ろします。茶聖と言われ、多くの人から信頼を得ていた千利休の最後の言葉を説明していきます。

千利休の名言20:人生七十 力囲希咄 吾這寶剣 祖佛共殺 堤る我得具足の一太刀 今此時ぞ天に抛

訳:人生70年、えいっやぁ!(掛け声)俺のこの宝剣で祖仏ともに殺す!我が必殺の一太刀で、今この時我が命を天に解き放つ!

千利休は70歳でその人生に幕を下ろしています。その覚悟は、「先祖・仏も自らと共に天にめすのだ」といったなんとも気合の入った最後の言葉です。
この言葉には、茶聖「千利休」と一般人(商人)「田中与四郎たなかよしろう」との二面性を感じます。
意外ですよね。千利休の最後は、和敬清寂のような綺麗な四字熟語で締め括られそうですが、この掛け声まじりの勢いのある言葉を言い放ち、千利休は奥さんの見守る中で自らの命を断っています。
数々の名言からも見て取れるような、穏やかな千利休としての人生と、本来の田中与四郎としての人生が入り乱れて、最後は一人の人間としての覚悟というか、思いというか、なんとも言えない言葉ですね。「こんちくしょー」という悔しさとも感じとることができますね。

まとめ:千利休の名言は現代にも通じるものがある

茶道を確立させ、現代にも続く茶道千家の開祖と言われる千利休の名言は、お茶の世界だけではなく、現代の生活においても大切にするべき、深い言葉が多かったですね。

まとめると、

  • 利休の名言は、お茶の世界だけのことではなく、実生活においても大切なことを教えてくれている
  • 「一期一会」利休の名言がもとになっている
  • 利休の最後の名言は、利休の人生の裏の部分が垣間見れる

千利休の名言を知り、常に相手を思い、その瞬間を大事にし(一期一会)、穏やかな清らかな心で過ごしていきたいものですね。

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