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法然ゆかりの寺一覧!法然上人二十五霊場とは?浄土宗七大本山はどこ?

法然(1133(長承2)〜1212(建暦2))は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した僧です。

「専修念仏」の教えを説き、浄土宗の開祖と仰がれました。

また、『選択本願念仏集』を著すなど、念仏を体系化したことにより、日本における称名念仏(しょうみょうねんぶつ)の元祖とも称されます。

そんな法然のゆかりの寺は、どこにどのくらいあるのでしょうか?

この記事では、法然のゆかりの寺について簡単に解説していきます。

法然ゆかりの寺・法然上人二十五霊場とは?

法然ゆかりの寺としてまず挙げられるのは、「法然上人二十五霊場」です。

これは、法然の誕生から入滅までの間の、ゆかりの寺院を巡る霊場巡拝のことです。

札番付き寺院が25箇所、そして、番外である「縁故本山」と「特別霊場」が1箇所ずつあり、計27箇所あることになります。

以下、名称と場所を簡単にご紹介していきます。

【法然ゆかりの寺一覧】

札所番号 寺名 所在地 補足
第一番 誕生寺 岡山県久米南町 誕生地
第二番 法然寺 香川県高松市 四国配流地
第三番 十輪寺 兵庫県高砂市 四国配流時漁師教化地
第四番 如来院 兵庫県高砂市 四国配流時遊女教化地
第五番 勝尾寺二階堂 大阪府箕面市 四国配流後滞在地
第六番 四天王寺阿弥陀堂 大阪府大阪市 日想観修行地
第七番 一心寺 大阪府大阪市 日想観修行地
第八番 報恩講寺 和歌山県和歌山市 配流後漂着地
第九番 當麻寺 奈良県葛城市 上人御影霊場
第十番 法然寺 奈良県橿原市 高野山帰途立寄・民衆教化地
第十一番 東大寺指図堂 奈良県奈良市 浄土三部経講説場
第十二番 欣浄寺 三重県伊勢市 日の丸名号感得地
第十三番 清水寺阿弥陀堂 京都府京都市 不断念仏霊場
第十四番 正林寺 京都府京都市 平重盛邸跡説法地
第十五番 源空寺 京都府京都市 大仏開眼後立寄・民衆教化地
第十六番 光明寺 京都府長岡京市 遺骸火葬地
第十七番 二尊院 京都府京都市 七箇条制戒製作地
第十八番 月輪寺 京都府京都市 頭上光輪感得地
第十九番 法然寺 京都府京都市 熊谷蓮生父旧館
第廿番 誓願寺 京都府京都市 説法地
第廿一番 勝林院 京都府京都市 大原問答地
第廿二番 大本山 百万遍知恩寺 京都府京都市
第廿三番 大本山 清浄華院 京都府京都市 禁裏内道場下賜地
第廿四番 大本山 黒谷 金戒光明寺 京都府京都市 浄土宗開宗時白河禅房
第廿五番 総本山 知恩院 京都府京都市
縁故本山 永観堂 禅林寺 京都府京都市
特別霊場 黒谷 青龍寺 滋賀県大津市
【法然ゆかりの寺一覧】

法然は浄土宗の開祖。何をした人?

法然は浄土宗の開祖です。

父の死をきっかけに仏門に入った法然は、やがて唐の僧・善導大師に傾倒します。

そして、「専修念仏」の教えに行き着き、浄土宗を開宗するのです。

法然の教えは、源平争乱の後の不安定な世の中に刺さり、京都周辺の公家や武士などを中心に広まっていきました。

急激に広まりすぎたが故に、中には専修念仏の教えを逆手に取り、

「念仏さえ唱えれば、仏教の戒律は無視しても構わない」

という誤った解釈をする人々も出てきます。

しかし、法然はそれに対しても、『七箇条制戒』と呼ばれる文書を出し、本来の浄土宗の教えは戒律を無視するわけではないと、自身の意思を表明しました。

承元の法難により、一時は四国へ流刑となった法然ですが、

「流刑は少しも悲しむことではない。極楽に行けば必ずまたみなと会えるのだから。それに、私は全国に専修念仏を広めたいと思っていた。だから地方に流されることはむしろありがたいことだ」

として、流刑後も地方のありとあらゆる人々に教えを説きました。

法然の死んだ場所が浄土宗の総本山・知恩院となった

法然の広めた浄土宗の勢いは凄まじく、旧仏教の人々からしたら非常に面白くない状況でした。

そのため、浄土宗を迫害しようという動きは常にあり、それは法然の死後も続きました。

法然の亡骸は、弟子たちによって大谷の禅房の傍らに作られた、墳墓の中に納められていましたが、法然が亡くなってから15年後、浄土宗をよく思わない勢力によって、墳墓が破壊されそうになったのです。

墳墓を破壊し、さらに法然の遺骸を鴨川に流すという計画まであったと言われています。

弟子たちはこのことに気付き、急いで法然の遺骸を西山粟生野に移し、荼毘に付します。

その後、荒れ果ててしまった墓所を修理し、遺骨を納め、その場所に仏殿、影堂、総門を建てて、知恩教院大谷寺と号し、法然を開山第一世と仰ぐようになりました。

つまり、法然が眠っている地が、浄土宗の総本山・知恩院となったわけなのです。

浄土宗七大本山はどこ?

浄土宗には、総本山・知恩院の他に、7つの大本山があります。

大本山は、総本山に次ぐ寺格の寺で、所属する寺院を総括する役目があります。

七大本山は以下の通りです。

  • 増上寺(東京都港区)
  • 光明寺(神奈川県鎌倉市)
  • 善光寺大本願(長野県長野市)
  • 金戒光明寺(京都府京都市)
  • 知恩寺(京都府京都市)
  • 清浄華院(京都府京都市)
  • 善導寺(福岡県久留米市)

ちなみに、増上寺は江戸時代には徳川家の菩提寺ともなりました。

法然に関するQ&A

法然に関するQ&Aを簡単に解説していきます。

  • 法然の弟子は誰がいる?
  • 法然と親鸞の関係性は?

法然の弟子は誰がいる?

法然の弟子は数え切れないくらいいるとされていますが、ここでは代表的な弟子たちをご紹介していきます。

  • 聖光房弁長
  • 成覚房幸西
  • 長楽房隆寛
  • 善恵房証空
  • 覚明房長西
  • 法蓮房信空
  • 勢観房源智
  • 真観房感西
  • 親鸞

この中でも特に、聖光房弁長、成覚房幸西、長楽房隆寛、善恵房証空、覚明房長西は、各々が教義を立て、五流で門流を競い合っていたとされています。

法然と親鸞の関係性は?

親鸞は、法然の弟子です。

29歳の時に阿弥陀仏に救い摂られた親鸞は、そこで法然の弟子となりました。

親鸞と法然の年は、なんと40歳もの差がありました。

しかし、親鸞は法然のことを心から尊敬し、誰よりも慕っていたのです。

その証拠に、親鸞は次のような言葉を残しています。

「昿劫多生のあいだにも 出離の強縁しらざりき 本師源空いまさずは このたびむなしくすぎなまし」

意訳:法然上人のご教導によって親鸞、果てしない過去から知ることのできなかった阿弥陀如来の誓願あることを知らされた。もし法然上人に会えなかったら、人生の目的も、果たす道も知らぬまま、二度とないチャンスを失い、永遠に苦しんでいたに違いない。親鸞、危ないところを法然上人に救われた

つまり、法然に出会うことができなかったら、この世も救われなかったし、未来永劫苦しみ迷い続けたであろうと言っているわけです。

さらに、『歎異抄』で親鸞は

「法然上人にならば騙されて地獄に堕ちたとしても後悔はない」

とまで言い切っています。

それほどまでに、親鸞の法然への崇敬の念は強く、揺るぎない師弟関係が結ばれていたことがわかりますね。

まとめ:法然ゆかりの寺は主に近畿・四国地方にある

法然のゆかりの寺は、法然上人二十五霊場といったようにまとめられており、主に近畿・四国地方に存在しています。その他にも、法然が開宗した浄土宗の寺も全国各地に存在しており、法然の偉大さが伺えます。

今回の内容をまとめると、

  • 法然は浄土宗を開宗した
  • 法然ゆかりの寺は法然上人二十五霊場としてまとめられている
  • 法然が眠っている場所に浄土宗総本山・知恩院が建てられた

法然が亡くなってから、すでに800年以上の時が過ぎました。それでもなお、浄土宗は今日でも数多くの人の心を救っています。法然の教えが、どれだけ偉大なものであったのかということは、全国各地にある法然ゆかりの寺の数が証明してくれていると言っても過言ではないでしょう。

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札所番号 寺名 所在地 補足
第一番 誕生寺 岡山県久米南町 誕生地
第二番 法然寺 香川県高松市 四国配流地
第三番 十輪寺 兵庫県高砂市 四国配流時漁師教化地
第四番 如来院 兵庫県高砂市 四国配流時遊女教化地
第五番 勝尾寺二階堂 大阪府箕面市 四国配流後滞在地
第六番 四天王寺阿弥陀堂 大阪府大阪市 日想観修行地
第七番 一心寺 大阪府大阪市 日想観修行地
第八番 報恩講寺 和歌山県和歌山市 配流後漂着地
第九番 當麻寺 奈良県葛城市 上人御影霊場
第十番 法然寺 奈良県橿原市 高野山帰途立寄・民衆教化地
第十一番 東大寺指図堂 奈良県奈良市 浄土三部経講説場
第十二番 欣浄寺 三重県伊勢市 日の丸名号感得地
第十三番 清水寺阿弥陀堂 京都府京都市 不断念仏霊場
第十四番 正林寺 京都府京都市 平重盛邸跡説法地
第十五番 源空寺 京都府京都市 大仏開眼後立寄・民衆教化地
第十六番 光明寺 京都府長岡京市 遺骸火葬地
第十七番 二尊院 京都府京都市 七箇条制戒製作地
第十八番 月輪寺 京都府京都市 頭上光輪感得地
第十九番 法然寺 京都府京都市 熊谷蓮生父旧館
第廿番 誓願寺 京都府京都市 説法地
第廿一番 勝林院 京都府京都市 大原問答地
第廿二番 大本山 百万遍知恩寺 京都府京都市
第廿三番 大本山 清浄華院 京都府京都市 禁裏内道場下賜地
第廿四番 大本山 黒谷 金戒光明寺 京都府京都市 浄土宗開宗時白河禅房
第廿五番 総本山 知恩院 京都府京都市
縁故本山 永観堂 禅林寺 京都府京都市
特別霊場 黒谷 青龍寺 滋賀県大津市